遅咲きの姫華 - 第 31 話

第 31 話ストーリー

大学時代に出会い、20年間連れ添った陸名真城と大辻姫華。大辻姫華は陸名真城のプライドを守るため、自身が名門・大辻グループの令嬢であることを隠し、ただの清掃員として身をやつしながら密かに彼の会社を支えていた。 だが、陸名真城は彼女を家事と清掃しかできない無能な主婦と見下し、ついに離婚を突きつける。 さらに、ある日偶然、大辻姫華は陸名真城に新しい恋人がいることを目撃してしまう。彼女は心を打ち砕かれ、すべてを捨てることを決意する。そして、大辻グループの令嬢としての本当の姿に戻る。 脳腫瘍の手術を終えた大辻姫華は、息子・陸名湊の親権を取り戻すため、父・大辻政宗と共に大辻グループの宴会で自身の正体を公表し、正式に家業を継承する。すべてを知った陸名真城は後悔し、再び彼女を取り戻そうとするが、大辻姫華は迷うことなく拒絶。 愛に縛られた過去を断ち切り、ようやく本当の自分を生きるために、大辻姫華は最愛の息子・陸名湊を連れ、自由と新たな人生を求めて世界へと旅立つ——