現世には儲君の威厳を示そう - 第 33 話

第 33 話ストーリー

永井和真——千年前の南朝の皇太子。ある酔った後の出来事で、現代の永井家の6歳の子供の体に魂が転移してしまう。初めて体験する現代生活に戸惑いながらも、彼はさらに複雑な永井家の人間関係に巻き込まれていく。叔父たちの権力争い、兄弟たちの嫉妬や排斥……目に見えない力の渦の中に立たされたかつての皇太子は、年齢を超えた知恵と冷静さ、そして詩や策略の非凡な才覚を駆使し、幾多の家族の争いを巧みに解決していく。子供という立場を利用して鋭い本性を隠しつつ、各方の勢力をバランスよく操り、最終的には一族の中で確固たる地位を築く。さらに、彼の透徹した心と純真な魂は、一族の長である祖母・村上涼子の深い信頼と全面的な支持を勝ち取るのであった。